陽虚証とは、臓腑の陽気が不足している証。表陽に虚があっても、必ず臓腑と関係がある。浅い場合は肺陽の不足によるものであり、やや深い場合は脾陽に関わり、極めて深い場合は腎の元陽に起因する。故に、表陽の虚は、実のところ内臓の裏陽の不足に由来する。
裏陽虚証にも、浅深の差がある。上焦の陽虚は浅く、中焦の陽虚は比較的深く、上中焦の陽虚は必ず気虚を併せ持つ。肺と脾はいずれも主気の臓であり、その陽虚は必ず気虚が回復しないことから生じ、ひいては陽虚に至るため、これを陽気不足の証と呼ぶ。
下焦の陽虚は最も深く、すでに精血の不足にまで及んでいる。下焦の元陽、すなわち命門の真火は、元気の源であり、先天の根本、諸陽の根基である。陽虚が深い者は、例外なく腎の元陽に関わり、すでにその根本を揺るがしているため、陽虚の中でも最も重篤なものである。
陽虚証は、多くの場合、大病や長期間の病気による消耗によって引き起こされる。あるいは、病気の最中に発汗・瀉下・寒薬による過度な治療が行われたり、病後の養生が不十分であったり、生冷な果物を過剰に摂取したり、過度の労傷、あるいは性生活の節度を欠いたりすることで、いずれも臓腑の陽気を傷つける。陽虚が甚だしい場合、急を要すれば脱に至り、緩やかであれば労損へと転じる。
陽虚証において、上焦の陽虚は肺陽虚、中焦の陽虚は脾陽虚、下焦の陽虚は腎陽虚である。肺陽虚は、多かれ少なかれ脾陽が不足して金を温められず、肺脾陽虚証となり、これが上焦陽虚の本病である。肺は衛を主るが、肺陽が不足して衛を充たすことができないため、肺衛陽虚証となり、これは上焦陽虚と表衛陽虚の合病である。肺は心の外護であり、腎の上源であるため、肺陽虚は常に心腎に及んで、心肺・肺腎陽虚の証を併発する。
中焦の陽虚は、脾胃を本病とするが、総じて脾陽が不足して胃を温められないことに起因する。脾陽が腸に運ばれないと、胃腸の合病となる。脾は後天の本であり、脾陽が不足して心・肝・腎を温められないと、心・肝・腎に併発し、心脾・肝脾・脾腎の陽虚証となる。
下焦の陽虚は、肝腎を本病とし、常に腎陽が肝木を温養できず、肝の陽気が衰えることに起因する。肝腎の陽気が胃を温められなければ、常に胃陽虚を併発し、心に上交できなければ、心陽虚証を併発することが多い。したがって、肝胃・腎胃の陽虚は合病となり、心肝・心腎の陽虚は上下に併発する病となる。
『内経』に「 陽気とは、天と日の如く、その所を失えば、寿命を縮め、その効を現さぬ。」とあり、陽虚証は生命の安危に関わる病であることが分かる。故にその治療法は、急いで温補を行い、陽気を固めるべきであり、少しでも誤れば、病勢は日増しに深まり、手遅れになる恐れがある。『内経』に「陽は生じ、陰は長ず」とある。陽気が虚すれば生化の源を失い、陰は長ずるに及ばず、故に損は終に陰に及ぶ。陽損は温補によって回復可能だが、陰損は精血にまで及ぶため、草木をもって速やかに回復させることはできない。 ,证候系统:详见表83

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