陰虚証において、陰とは液類を指し、津液、血液、陰液、精液のすべてが陰類に属する。したがって、陰虚には気陰、陰液、陰血、陰精の区分がある。
陰虚証は、上焦においては肺の津液と胃液の虚、中焦においては脾胃の陰液の虚、下焦においては精血の虚となる。
上焦と中焦はいずれも気を主る働きがあり、その陰虚は必ず気にも及ぶため、気液や気陰両虚の証が多く見られる。下焦は元気が帰する所であり、すなわち元陽・真火である。下焦の元陰・真水が不足すると、元陽・真火にも及ぶことが多いため、下焦の陰虚は陽虚を併せ持ち、陰中の陽虚証となる。下焦は肝腎に属し、肝は血を蔵し、腎は精を蔵する。下焦の陰虚は、すなわち精血の欠損を示す証である。
真陰は下焦を根本とする。ゆえに、上焦の陰虚証は最も浅く、単に気液の不足に過ぎない。中焦の陰虚は陰液にまで及ぶため、やや深層となる。一方、下焦の陰虚は根本にまで及ぶものであり、真陰・元陰、すなわち精血の欠損であり、陰虚の中でも最も深く重篤な証である。
陰虚の原因としては、熱病による損傷、過度な発汗・瀉下・嘔吐・利尿、辛香燥熱による奪取、あるいは積労や積鬱により内から火が生じて陰液を消耗・灼焼すること、あるいは過度の出血、房労による精の消耗などが挙げられ、いずれも陰虚を引き起こす可能性がある。
上焦の陰虚は、肺津と胃液の不足であり、故に肺胃を本病とする。気液が不足して心陰を充養できなければ、心肺合病となる。肺は水の源であり、源が枯渇すれば下焦へ流溢して肝腎を潤養することができず、肝腎の証を併発しうる。これは上焦から下焦へと深く及ぶ変化であり、上部の損傷が下部に及ぶ所以でもある。
中焦においては、脾胃の液が不足することが中焦陰虚の本病である。脾胃の陰液が上方に心肺を潤すことができないと、心肺の病と合し、下方に肝を潤養することができないと、肝燥気横が併発し、逆に脾胃を制する。
下焦において肝・腎の精血が不足することは、下焦陰虚の本病である。脾胃を蒸潤することができず、中焦の脾胃陰虚と合すれば、下焦の損傷が中焦にまで及ぶ変化となる。腎の陰水が心に上交することができないと、心の陰もまた不足を感じることになり、これは下焦の損傷が上焦にまで及ぶ変化である。
陰虚証は、軽度であれば虚弱となり、重度で急性の場合は脱を招き、緩慢な場合は虚損を長引かせる。故にその治療法は、上焦においては津液を救い、中焦においては気陰を滋養し、下焦においては必ず精血を補うこと、これこそが大法である。证候系统:详见表2

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