陰寒証とは、外から陰寒の気を受けた場合、あるいは生冷の物を内傷した場合に、陰寒が表に留まることなく直ちに人体の内側を侵し、脾・肝・腎の三臓を病むものであり、傷寒学では「直中三陰症」あるいは「中寒症」と呼ばれる。
陰寒証は、傷寒学説に基づき三陰に分類される。陰寒が中焦を直撃する場合は太陰中寒症と呼ばれ、脾胃陰寒証を本病とする。陰寒が肺と合すれば、上焦・中焦の合病となり、肺脾陰寒証となる。陰寒が直に下焦を犯すものは、少陰中寒症と呼ばれ、脾と腎に病が及ぶため、脾腎陰寒証を本病とする。陰寒が直に肝を犯すものは、厥陰中寒症と呼ばれ、これも下焦の病に属するため、肝腎陰寒証を本病とする。
肝寒が肝と脾を犯し、肝脾が共に病むため、肝脾陰寒証は合病である。肝寒が胃を侵し、肝胃が病を発すれば、肝胃陰寒証となり、これは並病である。
概して陰寒の証は、総じて陽気に関わる。陽気が振わないと、陰寒は必ずこれを侵し、陽気が防げなければ、陰寒は勢いよく侵入する。また、陰邪が内に盛んになれば、陽気は必ず衰える。故に陰盛陽衰は、総じて陰寒証の根本である。したがって、陰寒証の治療においては、常に陰をもって陽を補うべきである。あるいは陰を駆逐することを主とし、陰の靄がたちまち晴れれば、陽の光が再び治めるようになる。あるいは陽を補うことを主とし、火の源を益して陰の翳を消す。これこそが陰証を治める唯一無二の法門である。
肺衛風熱証とは新感風熱の邪が肺の衛分に鬱した証である。多くは風中に挾熱・挾温・挾燥の形で口鼻から上受けるか、または内に蘊伏していた温熱・暑熱が外感風熱によって引き出されて起きる証候である。 それらは傷風・風温・温燥・伏温・伏暑・ 麻疹初起 などで、其の証候は表証・裏証・表裏証の三類に分けられる。(図13) 治則は総て疏風透熱で、新感の邪を微汗にて表解するか或いは斑疹を発することで透解する。 証候別称:風熱感冒、風温犯衛、客寒包火、温邪上受、手太陰温病、肺気不宣、風熱犯肺、風温犯肺、風温化熱、風熱襲表、肺衛失和、温邪入営、風熱動血、失表血証、風熱化燥、営衛不調、営衛乖和。 病例: 【中医】:外感風熱感冒、重傷風、風熱咳嗽、小風温、風温、陰虚温病、発斑傷寒、失表血証、失音、痧疹、哮喘、気虚麻疹。 【西医】:上呼吸道感染、支気管炎、慢性気管炎、急性支気管炎、腺病毒肺炎、重証小儿肺炎。 基本証象: 【腠理不宣】症象:1微悪風寒、2無汗。 脈象:脈浮弦。 【津気蘊蒸】症象:1身熱自汗、2午后熱甚、3尺膚熱甚、4口渇。 舌象:舌紅苔薄黄。 脈象:1脈不緩不緊而動数、2両寸独大。 【気機不宣】症象:1咳嗽痰多、2脘悶不饑、3胸痞。 【気機不降】症象:1咳逆、2気喘。 【清空不宣】症象:1頭昏、2頭痛。 【清竅不宣】症象:1鼻塞、2咽阻、3咽痒。 【経気不宣】症象:身酸困。
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